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5,940円(税込)
◆縮小絵巻物〈国宝 地獄草紙〉◆
平安時代 安住院本:東京国立博物館蔵 / 原家本:奈良国立博物館蔵
〈国宝 地獄草紙〉がカラーにリニューアル!
よりリアルに鮮やかに、地獄の世界を覗き見る事が出来るようになりました。
人間は生前の行いにより、六道と呼ばれる六つの世界のどこかに死後生まれ変わるという考えが仏教にあります。
六道とは、天道、人道、畜生道、阿修羅道、餓鬼道、地獄道という六つの世界の事です。その一つである地獄は生前に重い罪を犯した者が堕ちる転生先で、なかには様々な地獄があって、様々な責め苦が行われる。こうした地獄絵は、悪いことをすると報いが訪れるという、戒めの意味が込められていました。それと同時に、経典で説かれる地獄がどんな世界なのかをビジュアルで見てみたいという人々の好奇心に応えたものでもありました。
サイズ | 紙幅11.6×長さ302.5cm |
仕様 | 裂表紙巻子仕立 和英解説書入 化粧箱納 |
印刷方法 | オフセット(カラー印刷) |
<安住院本:東京国立博物館蔵(前半4場面)>
この作品は仏の教えを記した経典の一つ、『正法念処経』(しょうぼうねんじょきょう)で説かれる地獄を表した絵巻です。4つの場面は、すべてお酒にかかわるさまざまな罪を犯した者が受ける苦しみです。
<原家本:奈良国立博物館蔵(後半7場面)>
各種の地獄を描く絵巻で、詞書とともに屎糞所(しふんしょ)、函量所(かんりょうしょ)、鉄磑所(てつがいしょ)、鶏地獄、黒雲沙(こくうんしゃ)、膿血所(のうけつしょ)という六つの地獄、そして未確定ながら孤狼(ころう)地獄にあたるかと考えられる絵のみの一図の合計七つの地獄を描いています。十二世紀後半の院政期に描かれたと考えられ、当時の死生観ひいては人間への認識、また絵画表現を伝えるきわめて貴重な絵巻です。