◆ポートフォリオ 正木博 〈京都抄景〉◆
限定30部
便利堂では、日本と海外の重要作家や貴重な写真コレクションによる国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE」のサテライトイベント「KG+」において、「正木博 コロタイプ写真展 京都抄景」を
便利堂コロタイプギャラリーにて開催したほか、ポートフォリオを制作しました。
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「京都抄景」は、京都の伝統的な建築物、庭園、街並みのなかに現れる日本独自の美しさを、正木氏の静かで抑制のきいた眼差しで点描したモノクロのシリーズです。
「このコロタイプによるポートフォリオのために撮影された京都の作品は、息を呑むような美しい風景、見事な簡素さと抑制の効いた建築物、そしてそれぞれの声の響きは異なっているが、フォルムという共通言語で対話しているような自然と人工物の断片などが、写真を構成する光と影の束の間の戯れの中で、画像化され、永久保存されたものである。なぜなら、京都という町は、正木博の作品がその累積された全体像と絶妙な細部表現で明らかにしたように、囚われることが栄誉でもある、歴史と記憶と美が織りなす捕獲網に惹きつけられた、何世代にもわたる人々の思索と内省の支配のもとで、時と光が緩やかに流れている場所だからである。」
(テート美術館 写真・国際美術部門 キュレーター サイモン・ベーカー)
正木氏は、京都の庭園や建築物では「本質的でないものは厳しく排除されている」と考え、
「(京都における)日本的風景とその根底に流れる原質を、独特な光と空間を捉えながら、新しい眼で見つめ直してみたいと思った」と語っています。正木氏の作品における光と陰影とを、コロタイプならではの階調表現でお楽しみいただけます。
○コロタイプとは○
一般的な印刷方法であるオフセット印刷では色や濃淡を小さな網点の密度で表現しますが、コロタイプでは連続階調で表現するため、写真のようにより本物に近い緻密なディテールで表現することができます。
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出版 |
2015年 |
サイズ |
本紙26.0×31.0cm
帙27.0×32.3×2.0cm
箱27.7×33.1×2.9cm |
写真家 |
正木博 |
エディション |
30部 |
サイン |
正木氏直筆によるエディションとサイン |
和紙 |
越前機械漉き鳥の子4号 |
印刷方法 |
玻璃版(コロタイプ単色刷) |
装幀 |
布装
帙納
外箱入 |
枚数 |
7枚組 |
解説 |
ロンドン テートモダン サイモン・ベーカー |
デザイン |
パリ トルカスタジオ オリヴィエ・アンドレオッティ |
正木博(まさき ひろし)
昭和24年~(1949~)、愛媛県宇和島市に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業後、丸善株式会社・古書部長を経て写真家となる。日本美の再発見をテーマに作家活動を行うほか、海外の出版社と連携し、森山大道、高梨豊、北井一夫など、日本の写真家の作品集出版をアシストし、コーディネーターとして海外における日本の写真芸術の普及に努めている。自身の故郷を題材に写真集『宇和島風景』(RM出版社、2012年)刊行。